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2009/03/15 ポツドール「愛の渦」

以下、R30くらいのエロ満載およびネタバレを含みますのでエロに嫌悪感がある方およびネタバレが嫌いな方はここでお帰りください。良い子は見ないように!(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん-、なんだかなぁ、見終わった直後はもろ手を挙げて歓迎というわけにはいかなかったのです。もうポツドールも4回目だし、演劇界の芥川賞を取った代表作の再演ということで期待値を上げ過ぎてしまったのかなと思ったり。

激情」の後すごく落ち込んだのでその後の本公演は見送っていたのだけど、「顔よ」はなんてタイトルが直球すぎるの! と思って観るのを外したのですが、劇評が良いのばかりで今思えば行かなくて損したと思ってて。

今回の演目の案内を最初に見た時には必ず行くぞと心に誓い、タイトルが「愛の渦2(仮名)」だったので、初演の評価を漁って読んだのがいけなかったのかなと思ったり。タイトルが最初から再演をうたっていれば読まなかったのに、と言っても既に遅しでした。

今日職場でチャイムが鳴った時、カーテンが開かれたあの瞬間の感じとダブりました。なんか、昨日自分があの現場であの時間を過ごして、今こうして会社に来ている感覚というか。

昼休みにいろいろな方の感想を読んでて自分の見方が狭かったのだなと気づかされました。それぞれのキャラが起こすであろう出来事を先読みしすぎてしまったのですね。今、ここ」にいる感じももちろんあったのですが同時に先読みの気持ちがむくむくと頭をもたげてきてしまって、「あー、やっぱりそういう展開になったねー」とか、笑いにはどん欲に行ってはいたんだけどね。

下に張ってあるリンクの感想を読んで自分が拾えなかった部分を補っていたら、舞台に上がった役者、というよりはキャラクターそのもの皆に愛しさを感じずにはいられなくなりました。あんな会場で「今日は楽しかった」と言って泣き出してしまう女性の背景や幕間で起こったであろう出来事を想像したら、なんとも切ない気持ちになりました。その他の人にも一度自分を投影してみると、一人一人に慈しみを感じられるようになりました。やっぱりもろ手を挙げて大歓迎です(笑)
 

あらすじや素敵なレビューは以下のリンクからどうぞ
 

初演
第50回岸田國士戯曲賞選評(2006年)
ワンダーランド wonderland(前半)
ワンダーランド wonderland(後半)
 

再演
某日観劇録
LIVESTOCK DAYS
休むに似たり。
衝撃的なポツドールの舞台『愛の渦』。
Techinsight
haruharuy劇場
(その後の) a piece of cake !
タカーシ日記2004『指先から散弾銃』
TOKYO FRINGE ADDICT 小劇場中毒
キティさん研究所にゅーす
シャンパンとチョコレート2
ポツドールまとめ感想(上記とかぶっているものもあり)
 

今日は昨日と打って変わっての晴天。日の当たるところを歩いていると汗をかくくらいでしたね。お昼過ぎにエロ繋がりのユリチョフさんと(こうやって書くと絶対誤解される(笑))待ち合わせてドーナツ屋でお茶してからTOPSへ。

公演時間2時間30分はあっという間でした。出だしは音楽大音響の中まったく台詞が聞こえない状況の中で次々とやってくる客達。十分時間をかけてじっくりやっているのだなというのがひしひし伝わる。ここにそんなに時間かけていいのかよと思うくらい(笑)

でも、やっぱり必要なんだよねぇ。いらないこと考えちゃいけなかったんだ。カットバックが入って大学生のお姉ちゃんの面接場面。ここは一番緊張しました(笑) 場面も緊張してて、空気がもう舞台と会場と一緒の緊迫感なのです。音を立ててはいけない! と思いつつも生唾ごっくんする音何度も立ててしまって、となりでユリチョフさんがうるせえと思わないかびくびくしたり。

店長の挨拶のくだりは三浦さん自らフィールドワークで収集した本物というからびっくり。フリータイム開始で探り合いながらのぎこちない会話。「エロでスケベでやりたくてしょうがない人たちが集まっている場所」なのだから、そういうもの全部とっぱらって適当に気に入った人に声かけてさっさとやればいいじゃんと思いつつ。

パンフレットのインタビューにも書いていたけど、そこに行くまでの過程が面倒くさくて難しいから面白いのだと。むむむ、なるほど、プロセスも行為自体もやらなきゃ何も残らないもんねぇ。むしろ行為自体は「しるし」としてちょっと触れる程度の扱いだしあくまでプロセスが主役というか。ま、台詞は放送禁止用語バチクソありましたけどねぇ、看板俳優のお約束もいつも通り。

それぞれのキャラがスポットライトを浴びる場面が必ず用意してあってどれも素晴らしいかったです。出だしにあんなに時間を使っちゃったのに、しかも登場人物全員に割り当てるなんてほんとスゴイと思いました。人数が多いので、それぞれスポットライトが当たっている時間が短くなってしまうのはしょうがなく残念でしたが。

定刻がきて、店員が「はいそれまでよ」というところは現実的にはもっと愛想よくすればいいのにと思ったり。一応客商売なんだから次に繋げる笑顔をしろよとか。ま、そういう演出なのでしょう。朝のニュースでストーカーの事件を取り扱っていたのは確信犯ですよねぇ。TVの使い方も相変わらず隙がありません。

例によって最後は笑いも救いも明日を生きる勇気もお涙ちょうだいもなし。千秋楽でもカーテンコールしない。ポツドールにそれらは期待しないしそれでいいと思います。1ヶ月のロングラン、役者さんやスタッフの皆さんに心の中で惜しみない拍手をしつつ会場を後にしました。

ここでユリチョフさんと初めてのデートを邪魔するタケカワユキヒデ、じゃなかった、はいばらさんと合流してカラオケ。ゴダイゴ上手いね。ビューテフルネームはものまねっぽい部分もあったりして。+3のキーで歌えるなんでうらやましいです。

私はいつものようにいきものががりオンリーで。だまっているとほっちの曲ばかり選曲してしまいそうなのでよっちゃんのもまぜつつ、結局半々くらいになったかな。ブルーバードが実は切ない曲だったということが伝わったのでよしと思いましょう。「セラミックガール」は難しすぎましたね、好きな曲なのでリクエストしてしまいました。ここでの2時間もあっという間でした。ユリチョフさん、はいばらさんお付き合いいただきありがとうございました。今度は白蓮遊びましょう(笑)
 

単行本(実用)<<日本文学>> 愛の渦

以前のポツドール観劇レポート
女の果て

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