最近TLで入手報告のツイートがちらほら流れてきて気になっていた「ブラジル帝国/Brazil: Imperial 」をニコさんに遊ばせていただきました。エッセンシュピール2021初お目見えのゲームがもう日本語版として発売されたのですね。ほんとに良い時代になったものです(笑)
テーマは大雑把にブラジルで一旗揚げよう!ということで良いのかな。プレイヤー同士でブラジルの覇権を争います。システムはライトな4X(eXplore(探検)、eXpand(領地の拡大)、eXploit(目的の達成)、eXterminate(戦争))ということで歴代の4Xゲームのエッセンスの良いところを抽出してより短時間で遊べるようにリミックスしたという印象です。パッケージもボードやコマもカラフルで見た目にも楽しそうな雰囲気が漂ってきます。
私の選んだ能力は第1世代に建築できる交易所(木1と黄金1を生産する)が3つまで黄金の生産量+1と勝利点+1となるもの。軍事コマのコストが黄金なので相乗効果抜群です。
基本の建築コストはプレイヤー毎の差はありませんがゲーム開始時に選んだ君主により軍事や内政に長けているなど差分があります。えりえりさんのマイカラーが緑で、個人ボードに緑を選択したのですが、それに合わせられる君主の能力がどうみても他の2人よりも弱く見えたのはご愛敬。パッケージ正面に大きく描かれている主役の能力が「なんですかこれは?」と思うくらい残念でしたので、ファミリー向けにお父さんがハンデとして選ぶべき君主なのではないかなと勝手に想像しました。
マップを形成するヘックスタイルが小さいので広い机がなくとも遊べるのは良い点ですね。
ルールを聞いているとどんどん「サイズ 大鎌戦役/Scythe (2016)」に近づいていくのが分かります。プレイヤーが選択できるアクションが複数あるのですが、同じアクションを連続で行うことはできません。またアクションを強化することができたり、ヘックス状のマップに「?」のタイルが配置されているのですが、その中身がいろいろなイベントになっています。
選択できるアクションは「配備(軍拡)」「生産施設や都市の建設」「絵画(特殊能力)の獲得」「再生産または生産施設のアップグレード」がメインの5つのアクション。この他にあまり積極的には選択したくない「資源の獲得」と「資源の交換」があります。
各アクションを行った後、軍隊コマを1マス動かすことができ、更に選んだアクションによって特有の移動ができます。なので軍隊コマはわざわざ「移動」のためのアクションを費やすことはなく、結構自由に動かすことができるように感じました。軍隊コマが自由に動きやすいということは戦争が頻繁に起こるかというとそうでもなくて、プレイヤー同士直接戦うというよりは建物を建築するための土地の確保のためと、マップ上に散らばっているイベントタイル(「?」)に早く到達して中身を確認したり、中立軍を制圧して得点化する方がメインに思いました。まあ、早取りも形を変えた戦争と言えばそう言えなくもないのですけれどね。
ゲームの進行は大きく3世代に分かれており、ゲーム開始時にそれぞれの世代で達成すべき目的カードを配られます。誰かが1世代の目的を達成したらゲームは第2世代に入り、誰かが第3世代の目的をすべて達成したら終了フラグが切られます。目的カードの内容によっては軍拡重視だったり文化重視だったりと自分の君主が得意な方面で戦えるのでそんなにバチバチ戦争しなくてもゲームには勝てるようになっていると思います。実際今回の私の目的カードが全世代に「絵画の獲得」が入っているものを選択したので、軍事そっちのけで文明発展一直線の路線で戦いました。
基本軍事コマを配備しても、絵画を獲得してもアクションの強化をしても中立軍を倒しても得点が入り、何かアクションを行って得点が下がることはなく、遊んでいて常に楽しい気持ちにさせてくれるゲームでした。手厚いガードレールがあちこちに張り巡らされていて気軽に4Xゲームが楽しめるので、4X入門にちょうど良いのではないかなと思いました。
勝者はニコさん、お見事でした。
今回3人プレイ 説明60分 プレイ100分
ボードゲームブラジル帝国 日本語版 (Brazil Imperial)
ボードゲームサイズ -大鎌戦役- 完全日本語版 (Scythe)
ボードゲームサイズ - 大鎌戦役 - 拡張 風に舞う策謀 完全日本語版 (Scythe:The Wind Gambit)