受付開始は14:15、開場14:30、開演15:00の回を予約していたので早めに現地に着いてお昼ご飯を食べてから行こうと12時に池袋駅で待ち合わせました。「関数ドミノ」のときは電車がまさかの事故で遅れたことがあったので最悪開演までには現地にいられるようにしたいという考えもありました。今回は何事もなく12時に落ち合うことができ、「泰山」を購入しにくときに急遽はこさんに声かけて食べに行った回らないお寿司屋でまずは腹ごしらえです。
「トリトン」よりは若干値段が張りますけれどネタが新鮮で厚みもあり食べ応えがあります。待たないですぐ席に座れるのも良いですね。
春からの就職先の話やマイナカードの話が終わり、さて思いのほか開演までの時間が余っちゃったなー、と思っていると長女がTVドラマでやっていたアヒル隊長のソフビ人形が欲しいからトイザらスへ行きたいというのでちょうど良い時間つぶしになると散歩がてらサンシャインシティまで行くことにしました。ハンズがあった横のエスカレーターを降りた正面にあったアイスクリーム店がたい焼き店に変わっていて店頭のポップに賞味期限1分!とか書かれているのを見てちょっと気になりましたがひとまずスルーします。
イベントスペースではプリキュアのステージショーをやっていて黒山の人だかりの外を歩いていてもマイクを通してスピーカーから黄色い大きな台詞が聞こえてきます。一番身近に触れるお芝居ってこういうショーなのかなと想像したり。
トイザらスのお店はビルの一角の一番奥にあり、店内が広いので目指す商品を探してほどなく迷った後で店員さんに聞いて導かれ無事購入することができました。それでももう少し時間があるのでどこかでスイーツでも食べようとお店を探すもお昼時ということもありちょっと良いなと思ったお店は混雑していたりクレープが一律特価のお店は長蛇の列だったりですぐには決まりませんでした。そう言えば Go To EAT のときにパンケーキを食べたカフェがこの先にあったはず、と思って行ってみましたがパンケーキメニューは15:00スタートということで食べられず残念。その隣のお店でピザ生地のスイーツ?みたいなものがあったんだけど長女はあまり乗り気ではなく結局ハンズ後の横のエスカレーターを降りたたい焼きを買って食べることにしました。お値段300円。数分待って焼きたてを提供されそれなりに美味しかったけど築地の羽根つきたい焼きなら200円でもっとボリュームがあったなぁ。ま、文句は言えません。ポップに書いてあった賞味期限1分とはバターのトッピング(70円)を指しているようで、焼き立てのたい焼きの上からバターを載せていたのでそりゃぁ1分で食べないとねと思いました。
ふう、ここまでがエピソード0ですね(笑)
チケットは通常と前方と応援の3種類があって、応援は前方プラス支援分のプレゼントでボードゲームのキックスターターのおまけつきをプレッジする感覚でしょうか。私は購入時前方か通常かで迷って少しお高いのですが前方を選択しました。前方チケットは数量限定ということでトップスやスズナリの劇場を想像して前方と通常の位置がゾーン分けされているイメージを持っていました。ところが実際に席に座ったときにはちょっと誤認してしまいました。係員の案内が「2列目以降が自由席となっています」というのを聞いて最前列は関係者の方が座る席なのかなと思い、地続きの舞台が正面に見え全体が俯瞰できて関係者とその1列後ろまでの椅子の高さが低く座りづらそうでしたのでもう一段高い木製のベンチ席に陣取りました。
余裕をもって会場入りしたので開演までしばらく席に座ってその時を待ちます。BGMに流れてくる曲が全然知らない曲でもしかしたら歌っているのは福井夏さんなのかな? 聞き慣れないJ-POPを聞かされ続けると結構きます(笑)
ところが座った席は通常チケットで座る場所だったらしく、開演直前にスタッフの方が前方席を購入したけど通常席に座っているお客様はいませんかー、とアナウンスしてまわっていたので「ん、もしかして私のことを言っているのかな?」と思ったけど恥ずかしくもあったのでしばらくそのままにしていたら再度アナウンスがあってやはり私のことを言っているのだと確信して手を挙げ今まで関係者席とばかり思っていた席に移動しました。前方とは言っても舞台となんの間仕切りも無くて相撲で言ったら砂被り席と言うのでしょうか、役者が目と鼻の先にいる距離です。いくら小劇場が好きと言っても目の前すぎるのもどこかしら恥ずかしい気持ちもありますし、役者が横に動くと首を動かさないと見えないのでそれを追うのを見られていると思ってしまうと恥ずかしいですね。千穐楽でカメラが入っていたし周りにスタッフさんとかも大勢いたと思います。
時間となりまずは教授役の奥田洋平さんが先日行った講演のネガティブな反響をSNSで見てため息をつくところからお芝居開始。ホワイトボードに火曜日であることが書かれている。のっけから台詞のトーンが小さすぎでいつもの山内ケンジさんだと思う(笑)
次に教授のアシスタント役である萩原いくま(北原州真さん)が入ってきて浮かない顔をしている教授を気遣い声を掛ける。教授の第一声とは違ってとてもはっきりとした発声できっちきかっちりとした印象で教授がふやけた感じに見える印象と対比してメリハリがついていました。場面転換時にホワイトボードの曜日を書き換えたりと物語の進行役を兼ねる狂言回しの立ち位置ですね。普段の城山羊の会の俳優さんで言えば岡部たかしさん的な立場というか。
単位が欲しい姫川希理子(福井夏さん)は内定を2社もらってその内の1社である電通エージェンシー(だったっけな)に今週金曜までに返事をしないといけないようで、総務課の〇〇さん(名前忘れ)から直接教授にお願いしてみればと聞かされてやってきます。話が進むと姫川の成績は他の教科も単位を落とすレベルでそれぞれの学科の教授に「お願い」をしてかろうじて単位をもらってきたということがわかります。
三者三様の話の噛み合わなさは山内ケンジさんのお芝居の得意とするところで、もしかしらたいつも話の9割くらいが話の噛み合わないお芝居をやっている印象があります。観ていてとても不安になるのだけど他にそういった演出のお芝居を見たことがないのでとてもユニークというか作家性というかそれがまたクセになります。
サブカルなキーワードに反応できなかったことに悔しくなったり、劇中ででてきた教授の専門である「贈与学(?)」というのはもしかしたら山内ケンジさんが「仲直りするために果物を」の劇中に出てきた「デュルケムが言うには仲直りするには果物が良い、しかも日持ちしない果物の方がより良い」とかいう学説を自作自演で出してきたのと同じ手法かななどと勘ぐってみたり(すみません、贈与論という学問は本当にあるようです。申し訳ございませんでした。知性の無さを晒してしまいました(笑))、姫川があんなに単位を欲しがっていることをわかっているのにそこに取り入って甘い汁を吸おうとしない萩原の言動に最初は少しおかしいなと思いつつ、姫川は小悪魔でなく悪魔です!と力強く言い切ったり教授のことを心配に思うあまり感極まって泣き出しそうになるくだりやお芝居が続くに連れ次々とヒントが出てきて最後のオチにたどり着く流れは普段山内ケンジさんのお芝居を観慣れていない方にとっては「えっ、この先どう収集つけるの?」という観客の期待を見事に裏切ったことでしょう。
時間が無くなってしまいましたので今日はここまで。続きます。